テトラポットハザード
思いがけずスタートしたメダカ飼育。
最初は順調に見えました。
(今思えば)狭い変形水槽の中をフィルターもエアレーションもない状態で(今思えば)酸欠寸前の水温30度の中を、吸着系の砂利のみに水質浄化のすべてを任せ、日光の直接届かない室内でライティングもない素人水槽。
元の飼育状態がよかったのでしょう、そんな過酷な状況でも元気に泳ぎ回るメダカたち。
こうなってくると、ちょっと趣味を押し付けたくなるのが人情というものです。
テトラポットにロマンを感じる女
私がメダカに押し付けた趣味、それは
テトラポットです。
なんかね、テトラポット好きなんですよ。
あれが積み重なっているのを見ると何だかワクワクするし、可能ならばあそこを渡り歩きたくなる感覚…
お分かりいただけるでしょうか?分からない?ですよね、すみません。
まあとにかく、家に水槽がある、水がある、水…テトラポット!と結びつけた私は、このテトラポットを大量に購入。当時購入したのは半分に割れていない普通のタイプのやつでしたが、15個くらいでしょうか。正直言うと、底砂の代わりにテトラポットを使いたかったんです。海の底に沈められたテトラポットの上を泳ぐ魚たち…なんかそういう雰囲気を演出したかったんでしょうね。
さて、この商品説明を読みますとね、こんなことが書いてあります。
※原材料の影響で水質が若干アルカリに偏ります。水質に敏感な魚には使用にならないか水質を最初のうちは測定して様子を見てください。
もうお分かりですね。
1つくらいならいいと思うのです。
1つ2つなら「水質を測定して」使えばいいと思うのですよ。
私は15個投入しました。しかも、水量4L程度の小さな水槽に…
一応、私もそれなりにこの一文が気になっていましたので、購入してから2日くらいはテトラポットだけを水につけておいたのです。要するにカルキ程度に軽く考えて、2,3日水につけときゃ変な物質は溶けだしてなくなるだろ、って思ってたわけですね。
賢明な諸氏にはもうお分かりだと思います。この後の阿鼻叫喚が…
慌てたが故の全換水とベアタンク状態
テトラポットを入れて数時間後、あきらかにメダカの様子が変わりました。体力のない子が星になり、大きい子たちも息も絶え絶えといった様子。
「これはテトラポットだわ」
さすがの私も直感しました。
慌ててテトラポットを取り出しますが、時すでに遅し。
当時は測定の器具など持っていなかったのでわかりませんが、たぶん相当の強アルカリになっていたのではないかと思います。分からないながらも、これはこのままこの水に入れといたらヤバイ…
そして私がやったのは、全換水、そして底砂利の撤去。
水になんか悪いもんが溶け出したと思ってますから、砂利も汚染されたと思ったのでしょう。水質保持唯一の唯一の頼みの綱であった砂利を、サクッとね、取り出しちゃってベアタンク状態にしちゃったわけですね。
もちろん温度合わせ、水合わせとか悠長なことはせず、即時全換水。
当時のメダカたち、本当にすまない…
テトラポット事件で、メダカは半分ほどになりました。
焦ります。
あんなに元気でいっぱい泳いでたメダカが半分に…!これは何とかしなければいけない。
焦った初心者がとった行動は「毎日全換水」でした。
ーつづくー
【おまけ】テトラポットは悪くない
ちなみにこの時のテトラポット、その後立ち上げることになるビオトープに投入されて、きちんと水景として役立ってくれています。
悪いのはテトラポットではなく無知な初心者なので、私のことは憎んでも、テトラポットは憎まないでください…!